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特許になるための要件

発明であって、産業上利用できること

発明とは、「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」と定義されます。自然法則を利用していないものとは、プログラム言語、経済的な法則、人為的取決めのルールなどです。技術的思想でないものとは、技能、プロレス技、美術作品、データベースなどです。

産業上利用できないものには、医療行為、喫煙方法などです。例えば、人間を手術する方法は医療行為になりますが、医療機器や医薬自体は産業上利用可能となります。また、人間の体から採取した血液・尿等を検査・分析する方法についても医療行為には含まれません。

新規性・進歩性があること

特許になるには、公になっていない発明でなければなりません。従って、製品販売後は原則特許を取得できません。ただし、販売してから(公になってから)半年以内であれば、特許取得可能です。「公になる」とは守秘義務のない人が知っている状態をいい、インターネット掲載、新聞、製造現場の公開なども含まれます。

進歩性があるとは、「当業者が簡単には思いつかない」ということです。例えば、公になっているもの同士を組み合わせただけの発明は、進歩性が無いと判断されます。実際の審査では、審査官が「当業者であればこのように考える」との前提で進歩性の判断を行います。

その他要件

特許は、「先願主義」を採用しているため、同じ発明が出願された場合には、一番早く出願した人に特許が付与されます。つまり、早い者勝ちであるため、発明を思いついたら、誰かに先を越される前に早く特許を出願しましょう。

それ以外にも、公序良俗に違反していないか、明細書の記載がわかりやすいものであるかについて判断されます。例えば、ニセ札の製造方法、第三者への誹謗中傷、わいせつなものなどは公序良俗違反となり特許を受けることができません。

以上、これらすべての要件を満たして初めて特許として登録されます。実際に審査の過程で問題となるのは、新規性・進歩性がほとんどです。従って、これらをクリアすれば特許になる可能性が大幅に高まります。

侵害された場合

警告状の送付

まず、自分の特許が本当に有効なものであるのかを確認しておく必要があります。たとえ特許になった後でも、無効となる場合があるからです。

「誰が」「いつ」「どのようにして」特許を侵害したかを明確にし、侵害者に対して特許を侵害していることを伝えるための警告状を内容証明郵便で送付します。このとき書くべき内容は、以下の通りです。

  1. 自分・相手の社名・住所等
  2. 特許の内容(特許番号や請求項の内容)
  3. 特許を侵害している製品名、品番
  4. 権利侵害している旨
  5. 請求内容(製品の販売差し止め、損害賠償請求、在庫破棄)
  6. 回答期限

交渉・裁判

その後、話し合いによって双方の解決の道を探ります。特許訴訟において特許権者が勝てる確率はおよそ20%です。裁判というのは、時間もお金もかかるため、なるべく避けつつ妥協点を探ることが好ましいといえます。とはいっても相手が取り付く島もない場合には、やむおえない手段です。

侵害した場合

確認事項

特許原簿を取り寄せて、相手の特許が本当に存在しているのかを確認します。もしかしたら、特許料が未納で権利が消失しているかもしれません。

本当に特許を侵害しているのかを確認します。また、相手の特許が本当に有効であるのか、無効にすることはできないかについても併せて検討しましょう。送付されてきた警告状に対して回答します。また、この係争の落としどころについても考えておきましょう。