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特許出願後に生まれた発明を保護

国内優先権

国内優先権制度によって、出願した後に生まれた発明を元の出願に追加することができます。原則的には、特許を出願した後は新たに発明を追加することはできませんが、国内優先権を活用することで例外的に発明を補充・追加できます。

新たなアイデアが生まれた場合は、新たに特許を出願することも考えられますが、発明の内容があまりに近い場合には、元の出願により新たな出願が拒絶されてしまう可能性があります。このような場合には、国内優先権が有効です。

製品の開発段階で生まれた発明を出願した後に、製品化の段階で更なる発明が生まれることはよくあります。このような場合に別の出願とすることも可能ですが、国内優先権を利用することで、以下のようなメリットを享受できます。

メリット

元の出願に記載されていた発明は、元の出願を基準に審査されます。特許出願の審査では、出願日を基準として審査されるため、出願日が早い方が有利です。ただし、新たに追加した発明については、国内優先権の出願を行った日に基づいて審査されます。

国内優先権を主張するために

要件

国内優先権を主張するためには、以下の要件を満たさなければなりません。

  1. 元の出願から1年以内であること
  2. 元の出願は、分割・変更に係る出願でないこと
  3. 出願人が同一であること
  4. 元の出願が拒絶等されていないこと

国内優先権を主張すると、元の出願は、1年4か月後に取り下げたものとみなされます。また、国内優先権の主張を特許事務所に依頼する場合には、委任状が必要になります。通常は、特許事務所サイドで用意してくれます。

活用法

国内優先権は、2つの元の出願に基づいて、主張することができます。つまり、以前出願した2つの出願を1つにまとめつつ、新たな発明を盛込んだ出願とすることができます。そうすると、審査請求費用の削減、管理の容易化等の利点があります。
国内優先権には、さらに、以下のような活用方法があります。

  1. 実施例の追加(発明を盛込んだ新製品の具体例を追加する)
  2. 上位概念抽出(発明をさらに広げる)
  3. 単一性を満たす発明の追加
  4. 新規事項の追加となる明細書等の補正

国内優先権を活用することにより、製品開発の段階で生まれたアイデアを漏れのない形で保護し、出願時に想定していなかった内容を補完することができます。