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特許は担保になるのか

特許を担保とした融資は、不動産などの有形資産を持たないが、アイデアを元にしたビジネスを展開しており、複数の特許を所有するベンチャー企業にニーズがあります。

実績

古くは、1995年頃から日本政策投資銀行が特許や著作権などの知的財産を担保にした融資を手掛けており、100億円以上の融資実績があります。

現在は、銀行から担保を受けることができる知的財産権(特許、商標、意匠、著作権等)のうち、約75%は特許となっています。融資を行っている主な銀行は、千葉銀行であり、2015年3月末時点で1億円以上の実績があります。

銀行によっては、特許や商標等の知的財産権の評価ができる人間が不足している事情もあり、外部機関に委託することもあるようです。

リンク:【特許庁:知財を活用した中小企業向け融資について】
           【ちばぎん知財活用融資】

評価方法

特許を担保に融資を行ううえで、最大の問題は特許の価値の評価です。以下の3つは、代表的な特許の価値の評価方法です。

コストアプローチ

コストアプローチとは、発明を完成させ特許を取得するのにかかった費用をもってその特許の価値を見積もる方法です。特許取得までの費用は、容易に算出することができますが、発明を完成させるためにかかった費用の算出は困難であり、正確性に欠ける側面があります。

インカムアプローチ

インカムアプローチとは、特許のライセンスを他人に許諾することにより将来的に得られる収入、収益をもって特許の価値を見積もる方法です。将来的に特許がどのような価値を生むのかがを予測することは困難ですが、担保の処分時点においてその特許がどれだけの価値を備えているのかを評価するという点では、適正な評価方法と言えます。

マーケットアプローチ

マーケットアプローチとは、似たような特許が市場でどのていどの価格で取引されているのかを基準として特許の価値を見積もる方法です。しかし、現在は特許のマーケット自体が小さく、また取引事例も多くはないことから、あまり現実的な手法ではありません。

いずれの方法も、特許という無体財産の特殊性から適正な評価は難しいようです。特許や商標を担保にした融資がいまいち盛り上がらないのもその辺に原因があるのかもしれません。