アイデアから特許を取得する方法

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特許庁への出願

特許庁に出願手続を行うことにより、特許庁での審査を経て、特許を取得することができます。特許を取得するためには、3年以上の時間と70万円以上の費用がかかります。特許の存続期間は、出願から20年です。

特許は、出願したら1年6カ月後に公開されます。つまり、技術内容が世の中に知られることとなります。技術情報を公開したくないという場合には、特許出願を行わずにノウハウとして社内に秘匿します。この場合には、「営業秘密」として不正競争防止法により保護されます。

【関連ページ】機密情報・ノウハウの流出を防ぐ方法

出願時に必要な書類

特許出願には、以下の書類が必要です。

  • 願書・・・出願人の情報を記載
  • 明細書・・・発明の詳細な説明
  • 特許請求の範囲・・・特許の権利範囲
  • 要約書・・・発明の簡単な説明
  • 図面・・・必要に応じて提出する

インターネットを利用した出願が多いですが、郵送で出願することもできます。郵送の場合には、発送日が出願した日となります。書留や簡易書留で郵送し、受領書を補完しておきましょう。特許庁の窓口に直接持参することもできます。

【リンク】特許庁 郵送で手続する方へ

審査を通過するために

特許になるためには、世の中に知られておらず(新規性)、優れた発明(進歩性)でなければなりません。原則的に、製品を販売した後には、特許を取得することができません。ただし、販売後半年以内であれば、新規性喪失の例外の手続を行うことにより特許の取得が可能です。

【関連ページ】製品販売後に特許を出願したい

特許出願する際は、似たような特許が既に出願されていないかを調査します。同じ特許が出願されていない場合でも、似たような特許を組み合わせることで出願する発明が完成してしまう場合には、特許になる可能性は低いかもしれません。

以下のURLで公開されている特許情報を検索できます。調査を行うことで、特許取得の可能性を高めるとともに、自らが他人の特許権を侵害することを避けることができます。

【リンク】特許情報プラットフォーム

特許は、先願主義を採用しているため、「同じ特許であれば早いもの勝ち」です。発明が完成したら、早めに特許出願を行いましょう。

出願費用

特許出願には、特許事務所にすべて依頼すると総額70万円以上の費用がかかります。中小企業や個人発明家の場合には、特許庁費用の減免制度があるため、費用は数万円減額されます。

自分で出願すると、15万円ほどで済みます。減免制度を利用すると半額以下になります。初めて行う場合には特許庁からの通知に対する応答などもすべて行わなければならず、多くの時間が掛かると思います。

特許の出願書類は、一度出願したら新しい内容を追加することが出来ないため、始めの出願書類というのはとても重要になります。自分で出願する場合には、近い分野の特許情報を調べて記載方法を参考にすると良いでしょう。

他人から譲り受ける

名義変更

特許権を他人から譲り受けることにより、特許を取得することができます。このときは、特許の名義変更手続きが必要になります。特許事務所に手続を依頼する場合には、2万円~の費用がかかります。相続や会社の合併によって特許権が移転する場合にも同様の手続を行います。

【関連ページ】特許の名義変更~出願後の譲渡~

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