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事前準備

特許の有効性

特許を侵害している可能性がある製品を見つけた場合には、自己の特許が有効に存在しているか、特許料がきちんと支払われているか、を確認します。特許庁の原簿を閲覧し、特許の詳細を確認します。インターネット出願ソフトを使うと、オンラインで原簿を確認できます。

【リンク】特許庁 原簿のオンライン閲覧
     特許庁 原簿サンプル(pdf)

特許が無効となる可能性は無いかを確認します。警告を受けた相手は、その特許に無効となる理由が無いかを調査します。警告後に相手から無効審判が提起され特許が無効となってしまわないよう、事前に先行技術調査を行います。

特許になった以上、基本的には問題ないのですが、審査官の見落とし等によって特許になる可能性も否定できません。また、その相手が特許出願前に特許製品を販売していた事実等がある場合には、審査官の知りえない事情のため特許として登録されます。しかし、その特許には新規性が無いとの理由で無効となります。

技術的範囲の属否

相手の製品が、特許請求の範囲に記載された発明であるかを判断します。特許請求の範囲の請求項には、複数の構成要件が記載されていますが、すべての構成要件を満たして特許侵害となります。

相手の製品が特許侵害であるかを、特許庁に判定してもらうことができます。判定されるまでの期間は約6カ月であり、費用は4万円ほどかかります。特許権者にとって不利な結果になる場合もあるため、必ず事前に行いましょう。

【リンク】特許庁 判定制度(pdf)

侵害者と争う手段

話し合い

事前準備を終えて、特許を侵害していることが明確になったら、侵害者に警告状を送付します。ビジネスレターや内容証明郵便などで送ります。その後、相手と話し合います。お互いに裁判までこじれると時間も費用もかかるため、なるべく和解で穏便に済ませたほうが良いでしょう。

裁判

話し合いで解決できなかった場合には、裁判になります。法律上、特許権が侵害された場合には、相手に対して差止請求、損害賠償請求、信用回復の措置を取ることができます。また、税関で、輸入や輸出の差止を行う行政上の措置を取ることもできます。

裁判外紛争解決手続き(ADR)

特許に関する仲裁・調停は、日本知的財産仲裁センターが行っています。ここでは、調停・仲裁・センター判定など当事者同士の紛争解決に資する手続を行うことができます。

【リンク】日本知的財産仲裁センター

調停とは、弁護士・弁理士による調停人が両者の間に入り、和解のための打開策を示すことで、紛争解決を図る手段です。調停人が互いを裁くのではなく、当事者が主体となって調停人の意見を参考にしながら和解に向けて努力します。当事者同士の合意があって初めて和解が成立するため、どうしても納得できない場合には不調にすることができます。調停にかかる費用は、5万円~で、和解成立時にさらに15万円かかります。

仲裁とは、仲裁人を選任し、中立的立場の仲裁人に判断を委ねる手続です。仲裁判断には、両当事者は従わなければならず、不服申し立ての手段はありません。仲裁判断は確定判決と同じ効力を有するため、裁判所の執行決定を得て強制執行することができます。仲裁にかかる費用は、一連の手続で30万円~となります。

センター判定とは、特許庁の判定制度と似た範囲判定と無効判定とがあります。範囲判定とは、判定人が相手製品が特許を侵害しているかどうかを判断する手続です。無効判定とは、特許が無効となる理由を有しているかを判断します。センター判定にかかる費用は、30万円~です。