特許や商標などの知的財産権と融資について

 

知財金融

知財金融とは、会社側から見ると特許や商標などの知的財産権を担保として融資や経営支援等のコンサルティングを受けることを意味し、銀行側から見ると会社の事業性評価の指針の一つとして知的財産を利用することを言います。

以下のグラフに示すように、中小企業の知的財産活動に関する調査では、特許権を所有している、または特許権のライセンス許諾を受けている企業のほうが、売上利益率が高いという統計が出ています。

特許権を所有しているということは、その技術は会社オリジナルであり他社が参入することは難しいケースが多いです。特に、中小企業になるとこの傾向は顕著になると思われます。グラフにも、大企業より中小企業のほうが特許による売上貢献度が高いことが表れています。

これは、中小企業の場合には開発資金等が潤沢にあるわけではないため、特許を回避するために開発費等がかさんでしまうくらいであれば、その分野に進出することを断念するという考えが働くからかもしれません。

(引用:中小企業の知的財産活動に関する基本調査

金融機関から見た知財金融

特許庁では、金融機関の職員の方々を対象として知財金融ポータルサイトを運営しています。このサイトでは、知的財産ビジネス評価書を用いた会社の事業性評価に関する情報提供を行っています。

【関連リンク】知財金融ポータル(特許庁)

知的財産権は、単に所有しているだけでは年間の登録料がかかるだけですが、適切に活用することにより、他社の事業への参入障壁となる、事業の独占的実施により利益に貢献するなどといった効果があります。

活用とは、例えば、特許権を所有している技術であることを対外的に広くアピールする、他社の侵害を放置せずに毅然とした対応を執る、ライセンス許諾により直接的な利益に繋げる、などがあります。

会社の所有する知的財産権を適切に評価することにより、その会社の価値や事業の将来性などの判断材料とし、会社の事業内容をより深く理解することができます。

平成28年時点において、全国107の金融期間が知財ビジネス評価書を活用した知財金融を行っているようです。

特許情報ポータル

以下のパンフットにあるように、無料の特許情報プラットフォーム(J-Platpat)を使用して顧客である会社の特許権や商標権の保有状況を確認することができます。

確認するポイントは、主に以下です。

  1. 特許権者はその会社単独か、2社以上の共有か。
    →2社以上の共有だと、共有者も原則として特許を自由に使えます。
  2. 出願日から20年で特許権は満了するため、出願日を確認する。
  3. 発明者が複数であるか否か。
    →発明者が複数である場合は、開発体制がしっかりしている可能性がある。

技術的な内容はわからないにしても、公開特許公報を見るだけで少しは特許権の概要が理解できるかと思います。また、特許出願を行っている分野が既存の事業分野と異なる場合には、新たな事業分野への進出を考えているのかもしれません。

そのようなときは、それなりの資金が必要となるため、金融機関の皆様のお力が必要になってくると思われます。

【関連リンク】J-PlatPat活用ガイド(特許庁)
J-PlatPat